生田緑地の樹木ごよみ

生田緑地で観察することができる樹木の中で、多摩丘陵の一角をなす雑木林を象徴する在来の種をご紹介いたします。

ウグイスカグラの花

ウグイスカグラ

花期3〜4月
特徴花が終わった後の熟した実は甘く、東北地方ではグミと呼ばれます。
見られる場所奥の池周辺、梅園周辺など

キブシ

花期3〜4月
特徴鈴なりにクリーム色の花を咲かせ、果実などはアカスジキンカメムシが好んで吸汁するといわれています。
見られる場所菖蒲園周辺、ハンノキ林周辺
キブシの花
ヤマツツジの花

ヤマツツジ

花期5月
特徴ツツジの中でも川崎で自生する唯一の種類です。赤色の鮮やかな花を咲かせます。
見られる場所グリーンアドベンチャー21番、つつじ山など

ハナイカダ

花期4~6月
特徴雌雄異株で葉面の中央に短い柄のある淡緑色の花をつけます。概ね雌株は花が1個、雄株は花が3~5個つきます。(写真は雌株)
見られる場所奥の池、あじさい山など
ハナイカダ

アカメガシワ

花期6〜7月
特徴典型的なパイオニア植物で、雑木林再生地には必ずと言っていいほど多くの実生が生えてきます。
見られる場所長者穴口付近、西口広場など
アカメガシワの実生
クマノミズキの花

クマノミズキ

花期6〜7月
特徴よく似たミズキは花期が5〜6月となり、1か月程異なります。花は昆虫たちに、果実は野鳥たちに好まれます。
見られる場所梅園など

タマアジサイ

花期7〜9月
特徴丸いつぼみの形が名前の由来です。他のアジサイ類よりも遅く咲き、長くアジサイを楽しませてくれます。
見られる場所奥の池周辺、菖蒲園周辺など
タマアジサイの花
クサギ

クサギ

花期7~9月
特徴漢字では「臭木」と書き、枝や葉に独特の臭いがあるといわれています。一方、花は甘い芳香があり、園路を歩きながら漂う香りに癒されます。
見られる場所かおりの園など
コバノガマズミの実

コバノガマズミ

花期4〜5月
結実期9〜10月
特徴生田緑地内では、ガマズミよりコバノガマズミの方が多く生育しています。ガマズミと比較し、葉は小さめで細長い形をしています。
見られる場所枡形山広場周辺など

トチノキ

花期5〜6月
結実期9〜10月
特徴大きな手のひらのように集まった葉の黄色い色づきは、園内の紅葉トップバッターです。果実は栃餅の原料となります。
見られる場所奥の池〜つつじ山へ向かう園路など
トチノキの紅葉
ヤブムラサキの実

ヤブムラサキ

花期6〜7月
結実期10〜12月
特徴ムラサキシキブと比較し、葉の両面とも毛深く、花や実は葉の下につくものがヤブムラサキです。
見られる場所西口トイレ~生田緑地整備事務所など

コナラ

花期4~5月
結実期10~11月
特徴生田緑地の雑木林はコナラが優占する林で、環境省の特定植物群落「生田の雑木林」として選定されています。秋には葉が黄色から赤褐色へと色づき、季節の移ろいとともに表情を変える林の景観を楽しめます。
見られる場所枡形山広場~戸隠不動尊間、初山地区 思い出のうたの小道など

センリョウ

花期6〜7月
結実期11〜1月
特徴マンリョウと比較し、葉の上に実が現れるものがセンリョウです。お正月の縁起物として日本人に親しまれています。
見られる場所戸隠不動尊跡地付近など
センリョウの実
ヤツデの花

ヤツデ

花期11〜12月
特徴他の植物の花が少ない時期に咲くため、ハチやアブなどの昆虫が多く訪れます。
見られる場所生田緑地整備事務所~枡形山広場など

コブシ

花期3〜4月
結実期9月頃
冬芽観察時期1〜3月
特徴多毛に包まれた冬芽は、ひと冬で2〜3回剥がれ、春の開花を迎えます。拳のような実が名前の由来です。
見られる場所かおりの園、あじさい山など
コブシの冬芽
ヒサカキ

ヒサカキ

花期3~4月
結実期10~12月
特徴目立たないですが山地や丘陵地に多く生えています。果実は毒性があるといわれますが、実りの少ない冬は野鳥の他タヌキ等の哺乳類にとっても食料となります。
見られる場所戸隠不動尊跡地など